ご挨拶

松尾孝之

第28回日本脳腫瘍の外科学会

会長　松尾　孝之

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座脳神経外科学教授

この度、第28回一般社団法人日本脳腫瘍の外科学会を2023年9月29日（金）30日（土）の2日間、出島メッセ長崎（長崎市尾上町4－1）において主催させていただく事となりました。第2回を我々教室の柴田尚武を会長として佐世保のハウステンボスにて担当して以来2回目となります。当時とは社会環境・学会のおかれた環境も大きく変わりましたが本会を担当させていただけることを、長崎大学脳神経外科学講座教室員一同心より会員のみなさまに、感謝申し上げますとともに、有意義な学術集会となりますよう鋭意準備を進めて参ります。

本会は、脳腫瘍の治療に関わる外科治療を中心とし、内視鏡やナビゲーター等の手術支援機器、放射線治療、化学療法を含む最新情報を会員の皆様と共有し治療成績の向上に必要とされる情報交換・技術・機器開発を進め脳腫瘍患者のQOL向上に結び付けることを目的の一つとしております。

近年の手術支援機器・画像診断機器・放射線治療機器・内科的治療法の発達は目覚ましく脳腫瘍治療における外科手術の適応や摘出目標もこれら集学的治療法とともに変化は認められるものの、脳腫瘍の治療における外科治療の役割はいまだ大きく、我々外科医の技量や知識に結果が大きく左右される領域のひとつです。第28回のテーマは「技をきわめセンスを磨く」としました。エキスパートの先生方の特別・教育講演やシンポジウムを通して外科技術の向上に役立つ情報をはじめ広く脳腫瘍治療に関わる最新の見地を提供する場を設けたいと考えております。また、若手脳神経外科の教育にも力を入れた企画など様々な試みで、西洋医学到来の地長崎に皆様をお招きしたいと考えております。

会場の出島メッセは、再開発が進んでおります長崎駅と直結しております。また、「明治日本の産業革命遺産」「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の二つの世界遺産や、夜には新世界三大夜景を、さらには西洋医学伝来や原爆投下にまつわる数々の史跡もございます。さらに、食においても対馬海流の恩恵を受け豊富な海の幸を堪能できます。お時間が許せばご家族とともに来崎頂き秋の長崎を楽しんで頂ければと思います。

第28回も我々外科医に求められる技術や知識を磨くための会となり、会員の皆様の新たな知識の習得や出会いの場となれるよう努力して参ります。成功のために皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

多くの会員の皆様と関連領域の皆様のご参加ご発表を心よりお待ち申し上げております。